Short Album Review: The Rapture / Echoes

Posted on 05/14/2012

 パンク・バンドがハウスやディスコ、ファンクを手のひらいっぱいにつかみ、握りつぶして、こぼれ落ちた音をアルバムに収めたような一枚。

 エレクトロニクスによって成り立つ曲や、生音のみで一発録りしたような曲、ヴォーカルの特徴的なハイトーン・ヴォイスを押し殺して囁くようなバラード調の曲など、様々な様相を見せる。それでいて散らばった印象を与えず、不思議と統一感を感じさせるアルバムだ。パンク・バンドの勢いを殺すことなくダンス・ミュージックに昇華させた、圧倒的なテンションが一貫しているからだろう。

 たとえば、シングルがリリースされるやいなや一挙に注目を集めることになった”House of Jealous Lovers”。そして続く、”Echoes”。ハウス顔負けのぶっといベース・ラインに、ダンサブルに刻むハイハットとカウベル、鋭く掻き鳴らされるギターに神経を逆撫でするようなヴォーカルが絶妙に絡み合っている。頭を振り乱して、踊り狂ってしまいたくなるほどのダンス・チューンだ。

 本作によって、ザ・ラプチャーはニュー・ウェイヴ/ポスト・パンク・リヴァイヴァルの旗手として、もしくはディスコ・パンク・シーンの隆盛を担うアーティストとして語られることになった。しかしこれは、一過性の現象やジャンルとして片付けられないだけの足跡を残すことになった、新たなダンス・ミュージックのかたちでもある。

Amazon: The Rapture/Echoes

Official Myspace Video 視聴: The Rapture / House of Jealous Lovers

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