Short Album Review: rei harakami / red curb

Posted on 08/30/2012

rei harakami / red curb

突然の訃報と共に、今ここではしくしくと雨が降り出した。今夜、どれだけレイ・ハラカミの音楽が優しく世界を包むことだろう。

音数の少ない、ミニマルなエレクトロニカは彼のキャリアを通して一貫している。本作はレイ・ハラカミの集大成だと言われ、彼のキャリアを確立したサード・アルバム。前半は、(彼の中では)刺激的でコズミックな音色と、体を揺らすほどの複雑なリズムで聴き手の感情を喚起するような曲だ。その喚起された感情は、M-5”red curb”で浄化される。ギターアルペジオの優しい音色と、それに美しく共鳴する電子音がまっさらな世界を広げてくれる。

後半は多く散りばめられた音と音のスペース、残響に澄み切ったその心を委ねてしまえばいい。レイ・ハラカミの音楽は、音と音の間に聴き手の感傷を引き込んでいき、それが合わさって初めて曲となる。つまり彼の音楽を完成させるのは、豊かになったあなたの感情だ。

だからいつだって自分は、彼の音楽を聴くときには悲しかった。切なかった。そして高揚した。
レイ・ハラカミへの敬意と愛を込めて、今、また『red curb』がこれまでと違う輝きを見せて鳴り響く。

(※2011年7月29日、前日にrei harakamiが急逝したことが報じられたときにしたためたものです。)

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